エンジンの性能そのものを、小さな排気量で、より多くのパワーを出そうとすると、
どうしてもエンジンの振動が大きくなってしまう。

日本車というのは、そこそこのパワーで
いかに静かなエンジンを作るかということを考えて生産されている。

しかしメルセデスベンツの場合は、静かなエンジンというよりは
いかに性能を最大に出すかという考えて作られた車ですね。

どちらかというとエンジンノイズは大きいほうだと思います。
現在のメルセデスも日本車に比べたら、振動も大きいしやかましいと思います。

その振動をエンジンマウントという部品で吸収させて、
エンジンフードにフードインシュレーター貼り、
ボディそのもので吸音防音しているのがメルセデスベンツの最大の特徴です。

一般的にはエンジンマウントの交換作業はとてもマイナーな作業ですが、
メルセデスベンツにおいては、エンジンマウント交換はとても標準的な作業です。
10ポイントチェックを実施しても、必ずと言っていいほど「エンジンマウント交換必要」という
言葉が出てきます。

メルセデスベンツに熟知しているメルセデスベンツオーナー方は、エンジンマウント交換という作業は
とてもメジャーな作業であると認識していることでしょう。
しかし、一部ですがそれをご存知ない方が多いので、残念なことにマイナーになってしまうのですね。

熟知している方だと、運転席に座りアイドリング時や、
アクセルペダルに足をのせただけで、そこから伝わる振動により、
エンジンマウントが弱っているなと、分かることでしょう。
ですから、目視によるこまめな点検が必要になってきます。

修理工場でエンジンマウントを交換してくださいよと指摘されるのは
交換する意味があるからで、何も意味がなければ、指摘もされません。

エンジンマウントがへたってくるとダッシュボード等にびびり音などが発生してきます。
小さな他のビビリ音もエンジンマウントが原因の可能性もあります。
また、ラジエターにも負担がかかってきます、エンジンマウントがだめになると、
連鎖して不具合を起こす箇所やもっと高価な故障してしまう部品もあるのです。

エンジンの振動というのは、とても細かいさまざまな振動の集合体です。
走行時の振動とはまた違った振動です。

もし乗り心地を完全に無視して、エンジンマウントの交換をしないと想定すると、
残念なことにメルセデスベンツに乗る意味が先ずなくなりますね。
やはりメルセデスベンツに乗るからには、そんな小さな楽しみも含めて乗っていただきたいと思います。

交換時期のひとつの目安は、走行距離5万キロを越えている場合です。

2007-11-21
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