高温対策プロジェクト|ヘッドガスケット編
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■ヘッドガスケット編

最初にも話したんだけど、不純物がラジエーターの中だとか シリンダーブロックとかに張り付いていくからそれを全部洗い流してやらなくちゃいけないな。

要は詰まり。異物の詰まりだな。

それと、あと今の車は電装部品(オーディオやETC機器含む)が非常に多いために、 メルセデスベンツなんかはある程度対策はしているけども電位差っていうのが個々に発生するわけ。



電位差っていうとバッテリーのプラスから電気が流れてきて、 消費した後マイナスがバッテリーに戻っていく過程で、 1本の線で戻るわけじゃないから、全体を通して戻って行くんだ。

だから、おのおのの取り付け部品や構成部品の材質、 そういうのが抵抗になって、電位差が出来ちゃうわけ。
そうすると腐食が始まって、ラジエターにしても、 エンジンのシリンダーブロックにしても、 そういう冷却回路の中で、おのおのの部品がそれぞれの電位差を持つ。

そうすると今度電位差でクーラント自身が電気分解されるから、 化学反応起こしてクーラントがゼリー状になっちゃう。

ゼリー状になるとどうなるかって言うと。
前にも説明したけれど、ラジエター内部のクーラントの中には不純物が入っているから、 その電気分解されたゼリー状のモノに不純物がどんどんくっついちゃうわけ。

それが今度人間の動脈の中を流れる血液と一緒のイメージで、 ぐるぐるウォーターラインをゼリー状のドロドロクーラントが回っているわけじゃん、 ラジエーターの中のコア(内部)の水路って物凄く細いんだよ。
おそらく1ミリとか1.5ミリぐらいの所にクーラント液が通過してるから、 コレステロールと一緒で不純物をたっぷり含んだゼリー状のクーラントが閉塞し、 そうなるともうラジエターが詰まっちゃう。

血管を詰めちゃうと人間は倒れちゃうけど、車だって倒れちゃうわけだよ。 そうすると結局、詰まったあかつきにはクーラント液が流れなくなり。 閉塞した場所がラジエターで済めば、ラジエター本体だけを交換すればいいわな。



ところがエンジン内部のシリンダーブロックの中にそのドロドロゼリーが堆積したら、今度はエンジンを分解していかなきゃダメだ。

シリンダーヘッドを外します何しますってなって、 シリンダーブロックの横の水抜きのウォータージャケットの目隠しを取って中を全部掃除して掻き出して。
こういう作業を今度は新たにしてやんないとだめだわな。

例えば水温計は100度で止まってたとしても、 エンジン本体は部分的に120度オーバーヒートしちゃってるかもしれないよね。
クーラント液が均等に回せないから。

そうすると今度何が起きるかって言うと、 今度シリンダーヘッドのガスケットを攻撃するんだよ。
もう逃げる水路が無いから。

だからエンジンの温度がガンガン上がっちゃうんだよ、異常に。

そうなると想定以上にエンジン本体の温度が上がっちゃうから、
エンジンの合わせ目「ヘッドガスケット」が今度参っちゃうわけ。

熱で攻撃されるんだよ。
熱で。

ヘッドガスケットっていうと、エンジンオイルの管理が不十分で、 エンジンオイル漏れで修理と思いがちだけど、 クーラントも凄く関係してるんだ。クーラント液の熱による攻撃。

ヘッドのガスケットがもう何年も経ってます。何万キロも走ってます。
で、確かに劣化もしていくよ。
でも、今ある状態からみていると、 だいたいがエンジン本体の温度の上昇によるガスケットの劣化がよくあるよ。